十味敗毒湯
じゅうみはいどくとう

 

茯苓4.0 桔梗3.5、柴胡4.0 川きゅう3.5、防風3.5、桜皮3.5 甘草2.0、荊芥3.0、独活2.0 
生姜1.0

 

 防風・荊芥・独活・川きゅう・柴胡は、体表血管を拡張して発汗・発散をつよめ皮疹を透発させる。防風・荊芥は止痒・鎮痛・消炎に働き、独活は鎮痛・鎮静作用をもつ。柴胡・桜皮には消炎・解熱・抗菌作用があり、柴胡は鎮静・鎮痛するとともに甘草と共同して自律神経系の調整にはたらく。桜皮は排膿作用・桔梗は排膿・鎮咳・去痰に、甘草は解毒に、
茯苓は利尿に、防風・独活は利尿作用を補助する。

 

効能
    去風化湿・清熱解毒

適応症
    風湿熱の皮疹

臨床応用
    脾不化膿症・湿疹・じんましん・皮膚炎などで、風湿熱を呈するもの。

 

この漢方薬は、華岡青洲の創製による処方で皮膚病一般に用います。
十種の生薬の相乗作用で,内因、外因を除去し、血液や病変細胞組織の中毒症状を解毒し体外に排出します。
従って化膿性皮膚疾患、じんましん、湿疹などに本方が適用されます。
化膿性皮膚疾患、急性皮膚疾患の初期、じんましん、急性湿疹、水虫。