更年期障害と漢方薬 (2)

基本処方は「杞菊地黄丸

腎に栄養を与える
更年期障害の治療は、大きく2段階に分かれます。
基本処方は、更年期障害の根本的な原因である腎虚を治す「杞菊地黄丸」(こぎくじおうがん)が中心となります。
「杞菊地黄丸」は、目の疲れと目のかすみのほか、生理不順、腰痛、腰のだるさ、疲れやすい、皮膚の乾燥感など腎虚とともに起こる症状がポイントとなります。
更年期障害は女性の老化に伴う一症状と考えられます。
漢方では、人間の成長・発育は腎がコントロールしていると考えています。
杞菊地黄丸は、腎に栄養を与え、その働きを立て直すことで更年期障害を治療します。

腎虚の症状に加え、神経症状が現われてきた場合には、症状に応じて「熱タイブ・冷えタイブ」に分けて治療します。
熱タイプには「加味逍遥散」が適しています。
イライラ感が強く、不眠、頭痛・頭重、めまい、のぼせ、肩こり、気分が不安定、などの症状がポイントです。
いつもイライラして、急にほてってくるような方に適しています。
冷えタイプには「柴胡桂枝乾姜湯」が使われます。
どうき、息切れなどの傾向が強いことが特徴で、不眠やめまい、肩こり、貧血、疲れやすい、イライラ感などの症状を伴います。
ふだんから、冷え症の方に適しています。
症状が落ち着いた場合には、腎虚を治す「杞菊地黄丸」を保健薬として服用することをおすすめします。
それが、老化を防ぎ更年期を健やかに過ごすことにつながります。




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