更年期障害は腎虚が背景に・・・
更年期障害のとらえ方 |
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更年期障害とは、女性の更年期(性成熟期から老年期へ移行する期間)に起こるさまぎまな不定愁訴症候群(肩こり、不眠、頭痛、腰痛、イライラなど)を指します。
40代から50代にかけての2〜3年間に、症状の個人差はあるものの、誰でも経験するといわれています。
性成熟期から更年期になると、卵巣機能が低下して性ホルモンの分泌が減少するようになります。
そのため、内分泌機能が失調し、それに伴って自律神経の失調状態を招きます。
その結果、不定愁訴が起こりやすくなるのです。
一説では、卵巣は30代から徐々に萎縮し、それに伴って働きも弱ってくるといわれています。
漢方では、卵巣機能や性ホルモンの代謝は腎の働きによるものと考えています。
更年期におけるこうした症状は、腎の衰退、すなわち「腎虚」が根本原因であるととらえています。

腎の働きが低下して卵巣機能が衰退すると、目の疲れや目のかすみ、生理不順、腰が重だるい、腰痛、疲れやすい、皮膚が乾燥する、などの症状が現われるようになります。
腎の衰退(腎虚)の影響は肝にも波及します。
肝は自律神経系を司っていますから、ちょっとしたストレスに対しても敏感に反応してイライラし、のぼせやめまい、肩こり、頭痛、不眠などの症状が起こります。
腎虚の症状に加え、神経症状も強く現われるようになるのです。

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