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   高脂血症と動脈硬化

「加齢による動脈硬化」より怖い
「高脂血症による動脈硬化」

食生活の欧米化で、日本人の高脂血症は増加しています。
高脂血症とは、血液中のコレステロールや中性脂肪などの脂肪(脂質)の量が多くなり、 一定の数値以上になった状態をいいます。
なかでも問題になるのは、コレステロールです。
血液中のコレステロールが動脈の内腔に沈着すると、「動脈硬化」が起こります。
特に心臓の筋肉に血液を送っている冠動脈で動脈硬化が進むと、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患が起こりやすくなります。
従来からよく見られる「加齢による動脈硬化」と、最近多い「高脂血症などによる動脈硬化」では、その危険度が異なることが最近分かっています。

<「加齢による動脈硬化」は自覚症状がある>
従来日本では、加齢による動脈硬化がほとんどでした。
加齢とともに起こるプラーク(動脈の血管壁に沈着した脂肪の塊)を「線維性プラーク」 といいます。
血液中のコレステロールが数十年かけて少しずつ血管の内腔にたまり、その部分が次第に硬くなって(線維化)生じます。
この線維プラークは徐々に進行するため、虚血性心疾患の多くは、まず運動したときなどに一時的に血液の流れが悪くなる狭心症が起こります。
「胸の痛み、息切れ、動悸、胸苦しさ」などの自覚症状が現れるので、 冠動脈に病変が起きていることが分かります。
また、多くの場合、血管が狭くなる過程で、本来の血管のバイパスの役目をする血管ができ、血流を補うので、比較的症状が軽くてすみます。

<短期間で起こり、重症になりやすい「高脂血症による動脈硬化」>
 いっぽう、「高脂血症による動脈硬化」は、加齢によるものとは異なります。
血液中の脂肪が多いと、酸化したLDL(低比重リボたんばく)や レムナントが血管の内膜にあるマクロファージ(白血球の一種)に食べられ、短期間で「脂質プラーク」をつくります。
脂質プラークは、薄い被膜で覆われ、軟らかく破れやすく、この被膜が破れると、そこから出血し、血栓(血液の塊)ができ、血管を塞いでしまって、心筋梗塞などを引さ起こします。
血管の内腔がそれほど狭くなっていない段階でも起こり、起こると危険です。
バイパス役の血管もないので、簡単に重症化します。
糖尿病、高血圧、肥満などを合併していると、脂質プラークの形成は加速度的に速まります。
やっかいなことに動脈硬化が進行している間は、自覚症状が現れず、脂質プラークが破れてはじめて 発症します。
このような動脈硬化は欧米型ともいえますが、日本でも食事が欧米化しているため、このタイプが増えています。
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